学校案内
沿革と特徴
ウイリアムス神学館は、1948年(昭和23年)に、婦人伝道師と男子レイリーダーの養成を目的として、その歩みが始められました。
その後、教役者を志願する者の教育と訓練が中心的使命となり、今日までの70年間に180名を越える方々がここで学び、その多くが、公会の働き人として、それぞれ遣わされた場で活躍しています。
日本聖公会初代主教ウイリアムス師父の霊性を表す「道を伝えて、己を伝えず」を建学の精神とし、全人的成長をねらいとして礼拝・神学・生活を三本柱に据えています。
ことに教学面では、教会での働き人の養成を目指して教会実習を必修とすることが伝統的に重視されてきました。
また教授陣には、牧会と宣教の現場で働く牧会者と大学で教鞭を執る教員とが教派を超えて協働し学生の指導にあたっています。
こうして、教員の多様な現場体験をもとにした生きた神学に触れる機会を多く持つことができます。
また夏期実習では様々な「神の宣教」の現場に赴く体験学習のほか、近年は3年ごとに海外もしくは遠隔地研修を行い聖公会神学の源流や日本社会の歴史的コンテキストを踏まえた宣教の現場を体感し、省察する機会を設けています。
さらに、伝道師養成や「信徒の奉仕職」養成についても教区や志願者の必要に合わせて柔軟にカリキュラムを組むことができます。
今、公会では働き人が求められています。
一人でも多くの志願者が、当神学館での学びと訓練のもとで、明日の日本聖公会を担う教役者として育っていくことを願っています。
教授構成
高地 敬 | 京都教区主教・理事長 | ギリシャ語Ⅰ |
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黒田 裕 | 京都教区司祭・館長 | 英書講読、説教論、聖書研究、夏期実習、神学特講 |
相原 太郎 | 中部教区司祭 | 法憲法規特別講義 |
岩城 聰 | 大阪教区司祭 | 教会史、教理学Ⅰ、牧会と宣教 |
勝村 弘也 | 神戸松蔭女子学院大学名誉教授 | 旧約入門、旧約釈義、旧約神学 |
越川 弘英 | 同志社大学教授 | 礼拝学Ⅰ |
辻 彩乃 | 川口基督教会信徒 | 教会音楽 |
津田 謙治 | 京都大学教授 | 教理学特講 |
津田 華枝 | 日基教団 西陣教会 | 教理学特講(代講) |
濱崎 雅孝 | 関西学院大学他 非常勤講師 | 教理学Ⅱ、神学基礎演習 |
林 和宏 | 神戸教区司祭 | 礼拝学Ⅱ、聖書研究、聖公会論、聖書内容試験Ⅰ |
前川 裕 | 関西学院大学准教授 | 新約入門、ギリシャ語Ⅱ、聖書内容試ⅠⅡ |
嶺重 淑 | 関西学院大学教授 | 新約神学、(新約釈義) |
宮田 玲 | 同志社大学他、非常勤講師 | ヘブライ語Ⅰ |
三輪 地塩 | 同志社大学助教 | 日本キリスト教史 |
アクセス
礼拝について
礼拝は、ウイリアムス神学館における神学教育を根底から支える最も大切な行為である。
礼拝を意味する様々な言葉は、「仕える」ことと関連している。
わたしたちは毎日の不断の礼拝生活を通して、神とこの世界に仕えることを体験的に学び、また将来み心ならば、奉仕職としての職務を果たすための備えをする。
神学生は祈祷書等のルブリックおよび下記の諸注意をよく理解し、十分な準備をして礼拝に臨むことが望まれる。
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
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7:00 | 各自 | 9:00 聖餐式 | 朝の礼拝 祈り | 朝の礼拝 祈り | 朝の礼拝 祈り | 朝の礼拝 祈り み言葉の礼拝(月1回) |
12:05 | 各自 | 昼の祈り | 嘆願 | 昼の祈り | 嘆願 | 昼の祈り |
17:30 | 各自 | 夕の礼拝 祈り | 夕の礼拝 祈り | 唱詠夕の礼拝 | 夕の礼拝 祈り | (教会実習のない日) 各自 |
本科生
学年は3学期制で構成され、毎年4月1日より始まり、翌年の3月31日に終わる。
- 1学期:4月上旬より7月中旬まで
- 2学期:9月第1月曜日より12月中旬まで
- 3学期:1月上旬より3月中旬まで
授業日数は、オリエンテーション、夏期実習(海外もしくは遠隔地研修含む)、リセス、学期末面接期間を除く、年間30週程度を目処とする。
授業構成
1年次
神学の基礎
3年間の学びをするのに必要な
基礎知識、神学書の読み方、語学等、基礎額を中心に学ぶ
2年次
神学の形成
奉仕職として必要な基礎知識を系統的に学ぶ
3年次
神学の展開/確認
1・2年次の学習を発展させつつ整理し、
卒業後に向けて自らの弱さ・貧しさに気づく
旧約学 | 新約学 | 教理学 | 教会史 | 礼拝学 | 宣教・牧会 | 基礎学/語学 | |
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1学年 | 旧約入門 | 新約入門 | 神学基礎演習 レポート指導 哲学入門 キリスト教倫理 | 教会史 | 神学基礎演習 英書講読 ギリシャ語Ⅰ バイコン | ||
2学年 | 旧約神学 旧約釈義 〈隔年〉 | 新約神学 新約釈義 〈隔年〉 | 教理学Ⅰ 教理学特講 聖公会論 | 礼拝学Ⅰ | 臨床牧会訓練 | ギリシャ語Ⅱ バイコン (ラテン語Ⅰ) (ヘブライ語Ⅰ) | |
3学年 | 旧約神学 旧約釈義 〈隔年〉 | 新約神学 新約釈義 〈隔年〉 | 教理学Ⅱ | 日本キリスト教史 | 礼拝学Ⅱ | 説教論 牧会と宣教 法憲法規 神学特講 | (ラテン語Ⅱ) (ヘブライ語Ⅱ) (ギリシャ語Ⅲ) |
全 | 教会音楽 | 教会実習 夏期実習 特別講義 | 霊性の 形成と変容 |
- 3年間の教育課程は、奉仕職として立てられるのに必要と思われる必修科目と、語学関係の選択科目からなっている。神学するための基礎的な力をつけ、できる限り自分の言葉で語ることが重視される。
- 全学年共通科目は必修で3 年間を通して履修する。ことに教会実習はテキスト学習だけでは身につけることの出来ないコンテキスト学習を、宣教の第一線で働く牧師の生き方を通して身につける。
- 神学生の資質・能力に併せて、必要に応じて個人指導(チュートリアル)を行うことがある。
- 神学の学びは教室や実習だけでなく、寮における共同生活、交わり、礼拝を通して形成されることを重視する。